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園からの発信

本能と心 2

2023/01/11

つまり、心とは、本能や欲求を超えて、意志や感情、習慣、教育の成果も織り混ざった、私たちの意志決定の主体なのだと高間氏は言うのです。そして、その心の出来不出来を当然、評価の対象とします。意志が入っているだけに、私たちは心をかなり意識していて、コントロールしているという幻想をもっています。でも、実際には、心をつくりあげている要素には、本能や習慣も混じっているから、私たちは心の働きをすべて意識しているわけではないのです。自在にコントロールできるわけでもないのです。

子どもの世話をするという行為がまさにそうですが、ある人が特別にそうした行為に励む心を突然、生み出したわけではありません。次世代をきちんと育てられなければ、その生物は絶減してしまいます。だから、生き延びるためには、次世代を育てようとする心がはるか昔に生まれ、受け継がれてきたはずだと言うのです。それが、「心は歴史的な産物だ」という意味であると高間氏は考えているのです。

 

私たちは心をかなり意識していて、コントロールしているという幻想をもっています。でも、実際には、心をつくりあげている要素には、本能や習慣も混じっているから、私たちは心の働きをすべて意識しているわけではないのです。自在にコントロールできるわけでもない。

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