こども大綱23 2024/04/11 1 ライフステージを通した重要事項 特定のライフステージのみでなくライフステージを通して縦断的に実施すべきものとして、また、全てのライフステージに共通する事項として、以下の施策に取り組む。 (1)こども・若者が権利の主体であることの社会全体での共有等 全てのこども・若者に対して、こども基本法の趣旨や内容について理解を深めるための情報提供や啓発を行うとともに、こどもの権利条約の認知度を把握しつつその趣旨や内容についての普及啓発に民間団体等と連携して取り組むことにより、自らが権利の主体であることを広く周知する。こどもの教育、養育の場においてこどもが自らの権利について学び、自らを守る方法や、困難を抱える時に助けを求め、回復する方法を学べるよう、こどもの権利に関する理解促進や人権教育を推進する。 いじめ、体罰・不適切な指導、児童虐待、性暴力等、こどもの権利侵害を許さないという意識を社会に浸透させるとともに、困難を抱えながらもSOSを発信できていないこども・若者にアウトリーチするため、こども・若者やこども・若者に関わり得る全てのおとなを対象に、人権に対する理解を深め人権尊重の意識を高める人権啓発活動を推進する。 保護者や教職員、幼児教育・保育や青少年教育に携わる者などこどもや若者の健やかな育ちや子育て当事者の支援に携わるおとなへの情報提供や研修等を推進し、また、広く社会に対しても、こども基本法やこどもの権利条約の趣旨や内容について広く情報発信を行うことにより、こども・若者が権利の主体であることを広く社会全体に周知する。 こどもの権利が侵害された場合の救済機関として、地方公共団体が設置するオンブズパーソン等の相談救済機関の実態把握や事例の周知を行い、取組を後押しする。 世界と比べるとまだまだ日本においては閉塞した国のように思えてしまうことも多いですよね。特に子どもの権利においては長い期間大人が子どもを支配するといった考えや大人が偉くて子どもは従う立場、さらには男尊女卑といった傾向があったのは事実です。世界を見渡し子どもや女性の人権や権利はようやく根付ける時代になったと思われますが、これまでとは少し違った子どもの貧困、虐待やいじめにおいても形態が社会背景によって変わってきています。様々なケースに対応する公的機関の役割にも期待ですし、そもそもの子どもも権利や子どもを守るといった社会が広く浸透することを願うところです。