3 「令和の日本型学校教育」の構築を目指して 2022/12/15 本答申は,第Ⅰ部総論と第Ⅱ部各論から成っている。総論においては,まず,社会の変化が加速度を増し,複雑で予測困難となってきている中,子供たちの資質・能力を確実に育成する必要があり,そのためには,新学習指導要領の着実な実施が重要であるとした。その上で,我が国の学校教育がこれまで果たしてきた役割やその成果を振り返りつつ,新型コロナウイルス感染症の感染拡大をはじめとする社会の急激な変化の中で再認識された学校の役割や課題を踏まえ,2020年代を通じて実現を目指す学校教育を「令和の日本型学校教育」とし,その姿を「全ての子供たちの可能性を引き出す,個別最適な学びと,協働的な学び」とした。ここでは,ICTの活用と少人数によるきめ細かな指導体制の整備により,「個に応じた指導」を学習者視点から整理した概念である「個別最適な学び」と,これまでも「日本型学校教育」において重視されてきた,「協働的な学び」とを一体的に充実することを目指している。さらに,これを踏まえ,各学校段階における子供の学びの姿や教職員の姿,それを支える環境について,「こうあってほしい」という願いを込め,新学習指導要領に基づいて,一人一人の子供を主語にする学校教育の目指すべき姿を具体的に描いている。 「令和の日本型学校教育」とし,その姿を「全ての子供たちの可能性を引き出す,個別最適な学びと,協働的な学び」とした。とても重要なワードです。「個別最適な学び」と「協働的な学び」とを一体的に充実することを目指し、一人一人の子供を主語にする学校教育の目指すべき姿としていることに着目していきましょう。教え込むから引き出す教育、協働的な学びの基底には子ども同士の関わりです。