子どもの成長118 2026/08/28 「熱中症を防ぐ」 夏季は野球選手の靴・靴下・ストッキングを白にすべき理由 黒だと下肢温度が50°Cを超えることも 野球選手のシューズやソックスなどの色の違いが、暑熱環境では下肢温度の有意な差となって現れることを示すデータが報告された。白に比べて黒では温度の上昇がより顕著になるという。中部大学大学院生命健康科学研究科 伊藤守弘研究室(予防医学)の瀬口愛斗氏(博士後期課程2年)らの研究によるもので、「Sports」に論文が掲載された。同氏らは、夏季の炎天下で行われる高校野球の選手などは、すべて白色の下肢着用品を用いることで、熱中症予防やパフォーマンス低下抑制を期待できるのではないかとしている。 アスリートの中でもとくに、夏季甲子園大会の高校球児の暑熱対策は待ったなし 20世紀以降に地球の平均気温が約1°C上昇したとされ、また近年は各地で過去最高気温が記録されることが増えている。このような地球温暖化は多くの人々の健康リスクを高める世界的な問題だが、さらにアスリートの場合はパフォーマンスの低下、および、トレーニングや競技中の熱中症リスクの増大への対策が必要となる。とくに夏季の屋外での長時間競技への影響は深刻であり、我が国の夏の風物詩でもある夏季甲子園大会に参加する高校野球では、最も暑い時期に開催されることや競技時間の長さから、選手への負担増大が懸念されている。 近年、衣服の色が体温の変化に及ぼす影響が報告されてきているが、野球選手のユニフォームの色の違いに関する知見は限られている。これを背景として瀬口氏らは、野球選手のシューズ、ソックス、ストッキングの色が異なることで、暑熱環境における下肢の温度の差が生じるのかを検討した。
子どもの成長117 2026/08/27 「熱中症を防ぐ」 熱中症を知る 熱中症は、今後ますます深刻化すると予想される一方で、正しい知識を身につけることで予防することができる病気でもある。下記のWebサイトでは、熱中症に関する情報が豊富に揃っている。これらを参考して快適で楽しい夏を過ごそう。 環境省「熱中症予防情報サイト」 気象庁「熱中症から身を守るために」 厚生労働省「熱中症関連情報」 学校安全Web「熱中症予防のための啓発資料「熱中症を予防しよう-知って防ごう熱中症-」」 日本気象協会「熱中症情報」 NHK NEWS WEB「熱中症 最新ニュースと対策」 NHK「防ごう熱中症」 一般財団法人 日本気象協会「熱中症ゼロへ」 熱中症の患者数(速報) 熱中症で救急搬送された人の数、入院患者数などを速報で知ることができる。 総務省消防庁「熱中症による救急搬送状況」 厚生労働省「熱中症入院患者等発生情報」
子どもの成長116 2026/08/26 「熱中症を防ぐ」 熱中症予防お役立ち情報 ヒートアイランド現象+温暖化で増加する熱中症 日本の夏は年々厳しくなっていることを多くの方が実感されているのではないだろうか。実際、都市部において真夏日・猛暑日の日数が増加傾向にある。例えば東京で気温30度を超える時間は20年前の2倍に拡大したという。これにはヒートアイランド現象に加え、温暖化も影響していると考えられる。 このことから、熱中症問題は今後も年を追うごとに深刻化していくと予測され、当面、改善されるとは考えにくい。 そのため、自分のからだを自ら守る情報を取集する努力が、今まで以上に必要になるだろう。そこでシリーズ最終回では、熱中症や夏ばて対策をテーマにした最新情報をキャッチできるWebサイトやサービスを紹介する。これらの情報を駆使して熱中症予防に万全を期すとともに、トレーニング効率を高めパフォーマンスの向上を目指そう。 運動・スポーツ活動時における熱中症の知識・予防 スポーツ庁が公開している動画「熱中症を予防しよう―知って防ごう熱中症―」は、児童や生徒らの部活動、体育などスポーツ活動時に熱中症が発生した場合を想定し、熱中症の発生メカニズム、症状、対処法がまとめられている。 【スポーツ庁】熱中症を予防しよう―知って防ごう熱中症― また、運動・スポーツに関連する各団体のWebサイトでは、熱中症に対するさまざまな情報を得ることができる。 スポーツ庁「知っておきたいスポーツ時の熱中症対策」 日本スポーツ協会「熱中症を防ごう」 日本スポーツ振興センター「体育活動における熱中症予防 調査研究報告書」 日本スポーツ振興センター「学校屋外プールにおける熱中症対策」 生徒・学生・教職者には「全国学校のお天気」 予備校運営の東進ハイスクールは、全国の学校や関連施設の天気情報を案内している。各学校・施設ごとに、当日と翌日の、天気、気温、降水確率、降水量、湿度、風速、風向きを知ることができ、1時間ごとの移り変わりや45日予報もわかるので、試合や大会等のイベントの準備に活用できる。 熱中症の危険度予報 暑さを示す指数「WBGT」は熱中症の危険度の指標でもある。下記に挙げたWebサイトでは、全国各地のWBGTをもとに、熱中症の予報を知ることができる。 環境省「暑さ指数(WBGT)の実況と予測」 気象庁 高温注意情報 気象庁「最高・最低気温分布予想」 熱中症予防 声掛けプロジェクト「暑さ指数」
子どもの成長115 2026/08/25 「熱中症を防ぐ」 「室温28度」の意味を再確認 国内ではかなり以前から省エネの観点より「室温は28度に」と言われてきた。なぜ28度と言われるようになったのか、その根拠は定かではないようである。それはさておき、勘違いされやすいこととして、「室温28度」であって「空調の設定温度28度」ではないということに注意したい。空調を28度に設定していても、常時28度に保たれているわけではなく、空調機から離れている場所や窓際の日当たりの良い場所などは28度より高いこともある。 なお、日本生気象学会「日常生活における熱中症予防指針 Ver.3」によると、日常生活において、WBGT(湿度や風の影響を反映した”暑さ指数”)が31度以上の場合を「危険」とし、「高齢者においては安静状態でも熱中症が発生する危険性が大きい。外出はなるべく避け、涼しい室内に移動する」としている。またWBGT28~31度未満は「厳重警戒」で「外出時は炎天下を避け、室内では室温の上昇に注意する」とし、続いて25~28度未満を「警戒」、25度未満を「注意」と分類している。 日常生活における熱中症予防指針
子どもの成長114 2026/08/24 「熱中症を防ぐ」 日常生活での熱中症対策、特に高齢者について これまでこのシリーズでは、熱中症予防対策について主にスポーツとの関連から話を進めてきたが、既にシリーズ第1回目で述べたように、熱中症患者を年齢別にみた時に最も多いのは高齢者であり、しかも発生現場として最も多いのは住居である。つまり、自宅で過ごしている高齢者の熱中症リスクが高いということであり、その対策が重視されなければならない。 高齢者が熱中症になりやすい原因として、加齢により発汗などの体温調節機能が低下すること、喉の渇きを感じにくく、体内の水分量が加齢によって減少していることと相まって脱水になりやすいこと、暑さそのものを感じにくくなっていること、暑くても房の使用を控えがちであること、などが挙げられる。 高齢者が熱中症にかかりやすい理由 「暑い」と感じにくくなる 行動性体温調節が鈍る 発汗量・皮膚血流量の増加が遅れる 発汗量・皮膚血流量が減少する 体内の水分量が減少する のどの渇きを感じにくくなる 出典:環境省「熱中症環境保健マニュアル 2018」 対策としては、喉の渇きを感じなくてもこまめに水分を補給すること、冷房を適切に使用することが推奨される。また、ふだんから軽く汗をかく運動を習慣にすることで、体温調節機能の維持・改善が期待できる。 高齢者の世話をする人が注意する点 【体調】 元気か、食欲はあるか、熱はないか、脇の下・口腔の乾燥具合 【具合】 体重、血圧の変化、心拍数、体温 【環境】 世話をする人がいない間の過ごし方、部屋の温度や湿度、風通し、換気、日当たり