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園からの発信

教育振興基本計画7

2025/02/03

Ⅰ.我が国の教育をめぐる現状・課題・展望

(3)社会の現状や変化への対応と今後の展望

○現代は将来の予測が困難な時代であり、その特徴である変動性、不確実性、複雑性、曖昧性の頭文字を取って「VUCA」の時代とも言われている。これまでの3回にわたる計画の中で、少子化・人口減少や高齢化、グローバル化の進展と国際的な地位の低下、地球規模の課題、子供の貧困、格差の固定化と再生産、地域間格差、社会のつながりの希薄化などは、社会の課題として継続的に掲げられてきた。こうした中、第3期計画期間中に発生した新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響及びロシアのウクライナ侵略による国際情勢の不安定化は、正に予測困難な時代を象徴する事態であったと言えよう。このような危機に対応する強靭さ(レジリエンス)を備えた社会をいかに構築していくかという観点はこれからの重要な課題である。

○新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響としては、国際経済の停滞、グローバルな人的交流の減少、体験活動の機会の減少などの事態が生じた。また、学校の臨時休業により、学校の居場所やセーフティネットとしての福祉的役割を再認識するきっかけとなった。感染拡大当初はICTの活用が十分ではなく、デジタル化への対応の遅れが浮き彫りとなったが、これを契機として遠隔・オンライン教育が進展し、学びの変容がもたらされた。こうした社会状況もあいまって、デジタルトランスフォーメーション(DX)の進展は社会により良い変化をもたらす可能性のある変革として注目されている。

○2040年以降の社会を見据えたとき、現時点で予測される社会の課題や変化に対応して人材を育成するという視点と、予測できない未来に向けて自らが社会を創り出していくという視点の双方が必要となる。

 

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