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園からの発信

Ⅱ 令和の日本型学校教育 63

2023/10/03

9.Society5.0時代における教師及び教職員組織の在り方について

(2)教師のICT活用指導力の向上方策

○教師は,学校の授業において,児童生徒の知識・技能だけでなく,思考力,判断力,表現力等や学びに向かう力,人間性等を育成するために,「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けた授業改善を進めていくことや,日々の授業の中で児童生徒の学習状況を把握し,一人一人にとって最も有効な手立てとは何かを考え,児童生徒を褒めたり,励ましたりしながら,児童生徒の学習改善につなげることが期待されていることからも,Society5.0時代の到来や学校現場におけるICT環境の整備が進んだとしても,教師としての基本的な役割が変わるものではないと考えられる。

○ICT環境の整備は,児童生徒に対してより良い教育的効果をもたらすものであり,ICTの活用を通じた質の高い学習活動を実施するため,教師が地域のICT環境の整備状況等に応じて,それらを活用した指導力の向上に努めることは重要である。

○既に,教員養成段階においては,平成28(2016)年11月の教育職員免許法の改正及び平成29(2017)年11月の教育職員免許法施行規則の改正により,各教科の指導法に情報機器及び教材の活用が新しく追加されることとなり,平成31(2019)年4月から当該内容が盛り込まれた教職課程が始まっている。

○こうした教職課程の各教科の指導法などの授業において,学生がICT活用指導力を確実に身に付けることができるように,教員養成部会においては,例えば,国において作成された,学校におけるICTを活用した学習場面や各教科等の指導におけるICT活用に係る動画コンテンツを,大学が授業等において活用するよう促している。また,各大学が,例えば,現職の全ての教師に求められるICT活用に係る基本的な資質・能力を示した「教員のICT活用指導力チェックリスト」等を活用して,大学の個々の授業科目のどの部分でこれらの資質・能力が身に付けられるのかを自主的に検証することを促している。

○また,教職課程においては学生がICT活用指導力を体系的に身に付けていく必要があるため,各教科の指導法におけるICTの活用について修得する前に,各教科に共通して修得すべきICT活用指導力を総論的に修得できるように新しく科目を設けることや,修得した内容を学校現場において生かすことができるよう実践の総まとめとして位置付けられている教職実践演習において模擬授業などのICTを活用した演習を行うこと等について検討し,教職課程全体を通じて速やかな制度改正等を行うことが必要である。

○加えて,今後,大学がこうした教師のICT活用指導力の充実に向けた取組について自己点検評価を通じて自ら確認することや,国において大学の取組状況のフォローアップをすること等を通じて,大学が実践的な内容の授業を確実に実施できる仕組みを構築することが求められる。

 

いくら技術が進化しても教師としての基本的な役割が変わるものではない。としています。教師とは人でしかできないことだと思います。教科を教え込むだけが教員ではないし、様々な視点から子ども一人一人をとらえ、導く先生たちにはありがたさしかないと思います。そのうえで次々と進化する機器をも活用して、児童生徒に寄り添い、より質の高い教育を実践されることに対して教師は尊重されてきました。さらに自らの評価を行い、研鑽をつまれるからこそ教員としての立場が保証されているものだと感じています。

 

 

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