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園からの発信

シリーズ幼保連携型認定こども園 18

2023/11/09

1 乳幼児期の特性

(2) 乳幼児期の発育・発達

乳幼児期は、環境と関わり合う生活の中で自己の興味や欲求に基づく直接的・具体的な体験を通して健全な心身の発育・発達が促され、生涯にわたる人格形成の基礎が培われる重要な時期である。また、生理的、心理的な諸条件や生育環境の違いにより、園児一人一人の個人差が大きいこの時期において、園児一人一人の健やかな育ちを保障するためには、園児自らが安心して環境に関わりその活動が豊かに展開されるような環境が整えられ、愛情豊かな思慮深い保護者や保育教諭等の大人との関わり合いが十分に行われることが重要である。この関係を起点として、次第に他の園児との間でも相互に働き掛け、関わりを深め、人への信頼感と自己の主体性を培っていくのである。

そのため、保育教諭等は、園児の発達の特性と発達の過程を十分に理解し、その園児一人一人の発達の過程に応じて見通しをもって教育及び保育を行うことが求められている。

園児は、生まれながらに備わっている諸感覚を働かせながら、身の回りの環境に働き掛けていく。温かく受容し、優しく語り掛ける保育教諭等の大人に見守られながら、園児は環境に働き掛け、環境から働き掛けられる中で、発達していく。そして、その相互作用においては、園児自らが環境に働き掛ける自発的な活動や、身体感覚を伴う直接的・具体的な体験が大切である。また、特定の保育教諭等の大人との親密な関わりにおいて育まれる信頼関係が、園児が主体的に環境に関わるその基盤となる。

園児が人やものなどに触れ、興味や関心を広げていくことは、園児に様々な心情をもたらし、自ら関わろうとする意欲を促していくことになる。

また、園児は人やものなどと出会い、感覚を磨きながら多様な体験を積み重ねていくことにより、自らの生活を楽しみながら、環境と関わる姿勢や態度を身に付けていく。より豊かで多様な環境との出会いの中で、園児は、行きつ戻りつしながら様々な能力を獲得していく。こうした過程そのものが、園児の発達であるといえるであろう。

園児と生活を共にする保育教諭等は、園児に安心感や安定感を与えながら、園児の発達の特性や発達の過程に沿った適切な援助をしていかなければならない。

さらに、遊びや生活を共にする中で、園児一人一人の心身の状態を把握し、園児が自ら環境に働き掛け、感じたり、考えたり、試したり、工夫したり、繰り返したりする過程を見守り、園児と共に環境を再構成しながら共に楽しむことも大切である。

 

解説書に明記されているのです「生まれながらに備わっている諸感覚を働かせながら、身の回りの環境に働き掛けていく」としています。白紙で生まれ、すべて学んでいくという考えではないということです。備えた能力がありそれを引き出す、不要なものは捨てていくといった考え方ですね。しかも相互作用によって成長していくとしています。

子どもは教えればすぐに何でも覚えます、出来るようになります。しかしそのことだけに大人が一喜一憂するのではないですね。だが、その能力は結構早めに挫折してしまいます。子ども自らの意思で行動したからではないからです。教えられることから自ら興味を持ち学ぶことでその記憶や体験が後々役に立つのでしょう。人やものなどと出会い、感覚を磨きながら多様な体験を積み重ねていくことで様々な能力を獲得していく。これが子どもの発達であり成長だと思います。

 

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