Ⅱ 令和の日本型学校教育 43 2023/09/04 5.増加する外国人児童生徒等への教育の在り方について (1)基本的な考え方 ○外国人の子供たちが将来にわたって我が国に居住し,共生社会の一員として今後の日本を形成する存在であることを前提に,関連施策の制度設計を行うとともに,我が国の学校で学ぶ外国人の子供たちが急増している現状を踏まえた施策の充実を図る必要がある85。 ○また,日本語指導が必要な外国人児童生徒等が将来への現実的な展望が持てるよう,キャリア教育や相談支援などを包括的に提供することや,子供たちのアイデンティティの確立を支え,自己肯定感を育むとともに,家族関係の形成に資するよう,これまで以上に母語,母文化の学びに対する支援に取り組むことも必要である。 ○加えて,日本人の子供を含め,多様な価値観や文化的背景に触れる機会を生かし,多様性は社会を豊かにするという価値観の醸成やグローバル人材の育成など,異文化理解・多文化共生の考え方に基づく教育に更に取り組むべきである。 (2)指導体制の確保・充実 (3)教師等の指導力の向上,支援環境の改善 (4)就学状況の把握,就学促進 (5)中学生・高校生の進学・キャリア支援の充実 (6)異文化理解,母語・母文化支援,幼児に対する支援 こちらもあり方を紹介して、項目を提示します。日本におけるグローバル化等あり、外国の方々も日本で就労されるケースも多い。大学等の留学生、労働力不足を補う政策などもあり更にグローバル化は進むものと思います。そのうえで教育としての基本的姿勢を示しています。 熊本においても「日本語教育を必要とする拠点校を拡大する」として、熊本大学付属小・中学校で英語で授業を行う国際クラスの設置、報道では小中インターナショナルスクールの開設や私学においてもインターナショナル小学部を設置するとの報道もあります。帰国子女、留学生やその子どもだけを対象ではないようにも映ります。そこは英語が基本なのですね。ただし、取り組みにはハードルも高いように感じます。令和の日本型学校教育をどう実現させるのか。日本における学校教育なのですから、預かる、一方的なスタイルでは実現は困難ですよね。そこに日本で学ぶすべての子ども達への学校教育ですから。ドイツにおいては移民の受け入れも多いことから数か国語での対応をされていました。言語だけでなく習慣などについての時間も取られていたようです。そのうえで例外ではなく、日本の学校教育の目指す主旨が可能となるような取り組みも必要ですね。
Ⅱ 令和の日本型学校教育 42 2023/09/01 4.新時代の特別支援教育の在り方について (1)基本的な考え方 ○特別支援教育は,障害のある子供の自立や社会参加に向けた主体的な取組を支援するという視点に立ち,子供一人一人の教育的ニーズを把握し,その持てる力を高め,生活や学習上の困難を改善又は克服するため,適切な指導及び必要な支援を行うものである。また,特別支援教育は,発達障害のある子供も含めて,障害により特別な支援を必要とする子供が在籍する全ての学校において実施されるものである。 ○一方で,少子化により学齢期の児童生徒の数が減少する中,特別支援教育に関する理解や認識の高まり,障害のある子供の就学先決定の仕組みに関する制度の改正71等により,通常の学級に在籍しながら通級による指導を受ける児童生徒が大きく増加しているなど,特別支援教育をめぐる状況が変化している。また,今般の新型コロナウイルス感染症の拡大による臨時休業により特別支援学校を始めとする学校が障害のある子供にとってのセーフティネットとしての役割を果たすなど,社会全体で特別支援教育が果たしている機能や役割等が再認識されるとともに,特別支援学校等だけでその全ての期待に応えることの難しさなど,今後の課題も明らかになりつつある。 ○また,障害者の権利に関する条約に基づくインクルーシブ教育システムの理念を構築し,特別支援教育を進展させていくために,引き続き,障害のある子供と障害のない子供が可能な限り共に教育を受けられる条件整備,障害のある子供の自立と社会参加を見据え,一人一人の教育的ニーズに最も的確に応える指導を提供できるよう,通常の学級,通級による指導,特別支援学級,特別支援学校といった,連続性のある多様な学びの場の一層の充実・整備を着実に進めていく必要がある。 (2)障害のある子供の学びの場の整備・連携強化 (3)特別支援教育を担う教師の専門性向上 (4)関係機関の連携強化による切れ目ない支援の充実 身体的な障がいや支援が必要な乳幼児については早期から支援することが進められています。もちろん年齢等により集団生活の大切さもあり、学校教育現場だけでなく、就学前の施設においてもインクルーシブ教育がようやく浸透してきました。しかしその本質をしっかりと理解し、個別に対応していく必要もあります。ただ単に一方的に支援するだけでなく、個々の状況により、必要に応じて、援助、支援していくこと、さらには専門機関での機能支援と共に取り組み、一人一人が社会で過ごせるような支援の方法を探り、周りが共有して子ども理解をしていくことが大切です。そこにはそれまで対応してきた経験も必要ですが、目の前の子どもに対して個別に対応できるかも課題です。専門的知識、人の配置など国や自治体においての手厚い支援も必要です。熊本市においても施設が整備されてきましたね。
Ⅱ 令和の日本型学校教育 41 2023/08/31 3.新時代に対応した高等学校教育等の在り方について 連載してきていますがこの項目以降がしばらく高等学校の在り方、特色や魅力化ですので、項目のみ紹介します。 (1)基本的な考え方 ○高等学校の在り方の検討に当たっては,令和4(2022)年度から新しい高等学校学習指導要領が年次進行で実施されることを見据えて,現在在籍している生徒及び今後入学してくる生徒の可能性を引き出す,個別最適な学びと,協働的な学びが実現されるよう検討を進める必要がある。 ○また,新型コロナウイルス感染症対応においては,緊急時においても生徒の学びを保障するために,遠隔・オンライン教育の活用を含めた柔軟な取組が行われたところである。こうした中,感染拡大を通じて再認識された高等学校の福祉的機能(安全・安心な居場所の提供)や社会的機能(社会性・人間性の育成)といった役割や価値も踏まえ,遠隔・オンラインか対面・オフラインかという二元論に陥ることなく,高等学校の役割を最大限に果たすために,その最適な組合せを探ることが必要である。 ○なお,後期中等教育機関としては高等学校の他にも,専修学校高等課程(以下「高等専修学校」という。)や特別支援学校高等部等があり,高等学校と同様に重要な役割を担っている。高等専修学校は生徒の興味・関心や将来の進路希望等に応じて,実践的な職業教育を基軸にしながら,選択幅の広い柔軟なカリキュラム編成や教育機会の提供を行っているところであり,高等学校と同様に,学びの場としての充実を図っていくことが求められる。 (2)高校生の学習意欲を喚起し,可能性及び能力を最大限に伸長するための各高等学校の特色化・魅力化 (3)定時制・通信制課程における多様な学習ニーズへの対応と質保証 (4)STEAM教育等の教科等横断的な学習の推進による資質・能力の育成 (5)高等専修学校の機能強化 義務教育ではないが、現在在籍している生徒及び今後入学してくる生徒の可能性を引き出す,個別最適な学びと,協働的な学びが実現されるよう検討を進める必要がある。としています。要は社会につながる教育をより深めていくことだと思います。長時間の部活動や遠征等で学びたくても十分な学習ができない生徒、おかれている環境、様々な生徒の状況を把握する必要がありますね。そのことがさらなる専門的な知識技能を取得するための学校や大学へと進む支援の礎であり、職に就こうとしても工夫や新たなものへの挑戦する思考とな支援が必要ですよね。社会ではICTツールを使うことは今や必然であり、協力して活用すること、その有効活用となる思考能力が求められます。そのためには仲間と楽しく過ごすことが重要なことであります。ルールや規律を守ることは当然でありますが、将来を見据え、仲間と過ごす時間を大切にして欲しいですね。
Ⅱ 令和の日本型学校教育 40 2023/08/30 3.新時代に対応した高等学校教育等の在り方について (1)基本的な考え方 ○高等学校は,義務教育機関ではないものの,既に進学率が約99%に達し,今日では中学校を卒業したほぼ全ての生徒が進学する教育機関となっている。それゆえ,高等学校には多様な入学動機や進路希望,学習経験,言語環境など,様々な背景を持つ生徒が在籍していることから,義務教育において育成された資質・能力を更に発展させながら,生徒の多様な能力・適性,興味・関心等に応じた学びを実現することが必要である。 ○また,高校生の現状の一つとして,学校生活への満足度や学習意欲が中学校段階に比べて低下しており,高等学校における教育活動を,高校生を中心に据えることを改めて確認し,その学習意欲を喚起し,可能性及び能力を最大限に伸長するためのものへと転換することが急務である。 ○さらに,高校教育を取り巻く状況をみると,産業構造や社会システムが「非連続的」とも言えるほどに急激に変化しており,少子化の進行によって,高等学校としての教育的機能の維持が困難となっている地域・学校も生じているなど社会経済の有り様を踏まえた高等学校の在り方の検討が必要である。高等学校は初等中等教育段階最後の教育機関として,高等教育機関や実社会との接続機能を果たすことが求められており,また,選挙権年齢や成年年齢が18歳に引き下げられることなどを踏まえ,生徒が高等学校在学中に主権者の一人としての自覚を深めていくための学びが求められている。このため,高等学校においては,社会経済の変化を踏まえながら,自己のキャリア形成と関連付けて生涯にわたって学び続けていけるよう,2.(2)①で述べた義務教育段階での取組をより発展させる形で,学びに向かう力の育成やキャリア教育の充実を図ることが必要である。 学校生活への満足度や学習意欲が中学校段階に比べて低下しており,高等学校における教育活動を,高校生を中心に据えることを改めて確認し,その学習意欲を喚起し,可能性及び能力を最大限に伸長するためのものへと転換することが急務である。としています。さらに、少子化によって,高等学校としての教育的機能の維持が困難となっている地域・学校も生じている。と捉えています。 熊本県内においても熊本市内の高校は都市部の利を生かし、倍率も高く、当然入学が叶わないこともあります。小学校中学校までは補完教育に通う熱心さもありますが、高校において学校で学ぶことや補完教育を受けることを継続している生徒はさらに上級学校への進学にも有利なように感じます。特に熊本は出身高校による仲間意識も強く、特徴でもあろうが、実は社会に出てからがとても大事なのです。地元愛、高校愛に特徴的な地域であります。社会に出てからも学び続けるような自覚、キャリア形成をどう描くかなども高等学校教育としては必要なことだと思います。何よりも高等学校では仲間と楽しむことが大切です。夢や希望を持てる高校生活を送れるような学校体制が大切です。そのことを奪うようなことがあってはなりません。
Ⅱ 令和の日本型学校教育 39 2023/08/29 2.9年間を見通した新時代の義務教育の在り方について (6)いじめの重大事態,虐待事案等に適切に対応するための方策 ○このため,児童生徒が主体となった自己有用感や社会性を高める活動の促進,生徒指導上の課題との関連も指摘される背景等の困難を抱える児童生徒への包括的な支援の在り方の検討,SOSの出し方に関する教育を含む自殺予防の取組の推進等を図ることが重要である。 ○また,スクールカウンセラー・スクールソーシャルワーカーの配置時間等の充実や,SNS等を活用した相談体制の全国展開などの教育相談体制の整備や,いわゆるスクールロイヤー等を活用した教育委員会における法務相談体制の整備などの取組を引き続き進めていくことが必要である。 ○さらに,学校いじめ防止基本方針の実効化やいじめ等の状況に関するデータの活用の促進,虐待の早期発見・通告,保護・自立支援を円滑に行うための学校における対応の徹底や研修などの支援策を講じるとともに,更に効果的な対策を講じるための調査研究を進めていくことが必要である。 生徒のSOSに気づく人間味ある体制。いじめた側は「そのくらい」としか考えません。今の社会では、多くの方が「いじめは犯罪」という認識です。特に報道に出るような問題は卑劣で耐え難い。なぜもっと早く対応をといった問題ばかりです。生徒間や職員からのいじめも問題です。職員も人ですが、教育者であるなら自己保身ではなく、児童生徒を守ることが先決です。報道で流れるものは、児童生徒が命をなくしたケースばかり、命がなくなってからでは遅いのです。早期対応、見逃さない体制が必要です。さらには、公立学校には教育委員会が関与しますが、私学には関与がありません。なぜか重大事態にもならない対応なのです。条例等は公立に適用されることが基本だからです。こども家庭庁が設置され、司令塔として、子どものことはすべて管轄すべきことなのですが、文科省、教育委員会において私学について建学の精神に配慮していることからすべての児童生徒が救われないのです。悲惨な報道は公立学校ばかりです。私学は伏せられているのでしょうか?不思議なことは止めましょう。すべての子どもの命を守ることが大切なのです。 いじめや暴力は犯罪。虐待も犯罪。見逃す学校、教員も罪に問われて当然です。子どもの人生を潰すわけですから。それほど重要な問題だということを認識する必要があります。学校の立場や教員自らの立場を守るために隠ぺいする、また、自らを擁護して都合のいいように解釈するような学校では令和の学校教育やグローバル社会に通用する人材の礎を託せるのでしょうか。