子どもの成長143 2026/10/07 親の身体活動が子どもの食習慣に影響 特に母親との関連が強く、活動の種類で摂取食品が変化 親の身体活動が子どもの食習慣に影響を与えていることを示す研究結果が報告された。親が行っている身体活動の種類、つまり、就労に伴う身体活動、スポーツとしての身体活動、余暇での身体活動によって影響が異なり、かつ、母親と父親の身体活動は、それぞれ異なる影響を及ぼしているという。 子の食習慣は親の食事・身体活動習慣に左右される。では、親の身体活動習慣の影響は? 子どもの食習慣に影響を与える要因として、家庭環境と身体活動という二つが重要という考え方があり、それを示唆する研究報告は少なくない。さらに、親の身体活動習慣と子どもの食習慣との関連を示した研究結果も報告されている。ただし、それらの研究の大半は、親の身体活動を総活動量のみで評価している。 一方、身体活動と食習慣との関連は、身体活動の種類によって異なることが明らかにされてきている。例えば、余暇時間の身体活動は果物の摂取量の多さと関連しているが、職業上の身体活動はそうでないといった報告がある。よって、親の身体活動が子どもの食習慣に及ぼす影響も、親がふだん行っている身体活動の種類によって異なる可能性も考えられる。ただし、そのような視点での研究はこれまで報告されていない。 親がどのようなシーンで身体活動を行っているかで、子どもの食習慣との関連が異なる 今回取り上げる論文の研究は、ブラジルのサンパウロでソーシャルメディアやチラシ配布によって募集された473人が参加した。その内訳は、6~17歳の子どもが192人(女子39.6%)で、その母親が163人、父親が118人。 子どもの食習慣は、食物摂取頻度調査票(food frequency questionnaire;FFQ)で把握し、親の身体活動の種類や量は、ベッケ習慣的身体活動質問票(Baecke Habitual 、Physical Activity Questionnaire;BH、PAQ)で把握した。BH、PAQでは、職業上の身体活動、スポーツとしての身体活動、および余暇時間での身体活動という3種類の身体活動について、1~5点のリッカートスコアで回答を得て活動量を評価する。 解析に際しては、BH、PAQスコアの三分数で3群に分類し、最高三分位群をその種類の身体活動が活発な群、最低三分位群をその種類の身体活動が不活発な群と定義して比較した。また、共変量として、子どもの年齢、性別、加速度計で把握した身体活動量、世帯の社会経済的状況を考慮した。 なお、研究参加者の主な特徴は以下のとおり。数値はすべて中央値(四分位範囲)。 子どもは、年齢10(8~14)歳、BMI 18.8(16.4~21.4)、中~高強度身体活動(MV、PA)192.5(115.5~303.0)分/週。母親は42(37~45)歳、BMI 25.7(23.4~29.6)、MV、PA 71.5(36.3~140.0)分/週。父親は44(40~47)歳、BMI 28.5(25.8~32.2)、MV、PA 137.0(66.3~222.0)。