教育・保育要領解説32 2024/01/29 ( 6 ) 在園期間全体を通して行う教育及び保育 4 教育・保育要領では第2章において、発達の側面から、乳児は三つの視点として、身体的発達に関する視点「健やかに伸び伸びと育つ」、社会的発達に関する視点「身近な人と気持ちが通じ合う」、精神的発達に関する視点「身近なものと関わり感性が育つ」としてまとめ、幼児は五つの領域として、心身の健康に関する領域「健康」、人との関わりに関する領域「人間関係」、身近な環境との関わりに関する領域「環境」、言葉の獲得に関する領域「言葉」、感性と表現に関する領域「表現」としてまとめ、示している。幼保連携型認定こども園では、これらに示す「ねらい」が総合的に達成されるよう教育及び保育を行うことにより、生きる力の基礎を育成している。そして、その成果が小学校につながり、より豊かな小学校生活を送ることができるようになる。 例えば、幼保連携型認定こども園においては、園児はそれぞれの興味や関心に応じ、遊びや生活といった直接的・具体的な体験などを通じて園児なりのやり方で学んでいくものであって、小学校以降の学習と異なり、保育教諭等があらかじめ立てた目的に沿って、順序立てて言葉で教えられ学習するのではない。園児が、遊びや生活を通じて、学ぶことの楽しさを知り、積極的に物事に関わろうとする気持ちをもつようになる過程こそ、小学校以降の学習意欲へとつながり、さらには、社会に出てからも物事に主体的に取り組み、自ら考え、様々な問題に積極的に対応し、解決していくようになっていく。 「就学前の教育・保育は、小学校以降の学習とは異なり」と明記されているのですが、何のためなのでしょうか、「教えている」といった大人の立場の確立なのでしょうか、小学校の前倒し教育こそ必要だと受け止められることがあります。小中高でも似たように、どれだけ進学先等の結果、評価がその立場を確立するように受け止められがちです。これが現実です。学ぶことの楽しさを知り、積極的に物事に関わろうとする気持ちをもつようになる過程が大切であると明記しています。「教えた」のに結果が出ないのは子どもの責任でしょうか。主体性との関連もあります。
教育・保育要領解説31 2024/01/26 ( 6 ) 在園期間全体を通して行う教育及び保育 4 教育・保育要領に示されている「幼保連携型認定こども園は、このことにより、義務教育及びその後の教育の基礎を培うとともに、子どもの最善の利益を考慮しつつ、その生活を保障し、保護者と共に園児を心身ともに健やかに育成する」とは、乳幼児期の特性を踏まえた幼保連携型認定こども園の教育及び保育を確実に行うことが、義務教育及びその後の教育の基礎を培うことと、子どもの最善の利益を考慮しつつ、その生活を保障し、保護者と共に園児を心身ともに健やかに育成することにつながることを意味している。 とても重要な文言です。教育の基礎を培う場であり、早期教育や仕込むような保育ではないことを念頭において、子どもの最善の利益を考慮しつつ、保護者と共に園児の心身とも健やかに育成することを願い実践をしていく必要を強く感じます。 出典;日本ユニセフ協会、NHK
睡眠の基本的な特徴 2024/01/26 2 睡眠の基本的な特徴 眠ることができる時間には限りがある ⚫一晩に眠ることができる時間には限りがあります。翌日に大事なイベントがあるからといって、長く眠ろうとしてもなかなか眠れないという経験は多くの人がされているでしょう。身体が必要とする睡眠時間以上に眠りをとろうと床の上で長く過ごすと、「寝つくまでに長く時間がかかる」、「途中で目が覚める時間(回数)が増える」、「熟眠感が減る」など、眠りの質が低下することがわかっています。 必要な睡眠時間は年齢によっても変化する ⚫夜間に実際に眠ることのできる時間は、加齢により徐々に短くなることが、脳波を用いて厳密に夜間の睡眠時間を調べた研究で示されています。15歳前後では約8時間、25歳で約7時間、45歳では約6.5時間、65歳では約6時間というように、成人後は20年ごとに30分程度の割合で夜間の睡眠時間が減少します。 ⚫これと相反して、夜間に床の上で過ごす時間(床上時間)は、20〜30歳代では7時間程度ですが、45歳以上では徐々に増加し、75歳では7.5時間を超える傾向があります。これらの調査結果から、若い世代は床上時間の不足に伴い睡眠不足になりやすく、高齢世代では逆に必要な睡眠時間に比べ床上時間が過剰になりやすいといえます。 ⚫さらに、加齢が進むと徐々に早寝早起きの傾向が強まり朝型化することがわかっています。この傾向は特に男性で強く、適切な睡眠習慣を考えるうえで年代別・性別の配慮が必要となります。
睡眠の機能と健康 2024/01/25 健康づくりのための睡眠ガイド2023 睡眠に関する基本事項 1 睡眠の機能と健康との関係 ⚫睡眠は、こども、成人、高齢者の健康増進・維持に不可欠な休養活動です。良い睡眠は、脳・心血管、代謝、内分泌、免疫、認知機能、精神的な増進・維持に重要であり、睡眠が悪化することで、これに関連したさまざまな疾患の発症リスクが増加し、寿命短縮リスクが高まることが報告されています。また、良い睡眠は、労働災害や自動車事故など眠気や疲労が原因の事故や怪我のリスク低減にも役立ちます。さらに、睡眠は日中の活動で生じた心身の疲労を回復する機能とともに、成長や記憶(学習)の定着・強化など環境への適応能力を向上させる機能を備えているため、睡眠の悪化は成長や適応能力の向上をも損なうことにつながります。 ⚫睡眠時間が睡眠の量を反映する指標であるとすれば、睡眠休養感は睡眠の質を反映する指標といえます。良い睡眠は、睡眠の量(睡眠時間)と質(睡眠休養感)が十分に確保されていることで担保され、不適切な睡眠環境、生活習慣、嗜好品のとり方及び睡眠障害の発症によりこれが損なわれます。 <音楽発表会予行練習> 元気な歌声、友達と音を合わせる。難しいことですが日々頑張っています。
教育・保育要領解説30 2024/01/25 ( 6 ) 在園期間全体を通して行う教育及び保育 3 幼保連携型認定こども園では、教育・保育要領第1章の第1の1に示す幼保連携型認定こども園における教育及び保育の基本に基づき、教育と保育を一体的に展開していく生活の中で、幼保連携型認定こども園の教育及び保育において育みたい資質・能力を育んでいく。そのことにより、幼保連携型認定こども園は、認定こども園法第9条に規定する幼保連携型認定こども園の教育及び保育の目標を達成するよう努めなければならない。幼保連携型認定こども園においては、幼保連携型認定こども園における教育及び保育の目標に含まれる意図を十分に理解して、園児の健やかな成長のために園児が適当な環境の下で他の園児や保育教諭等と楽しく充実した生活を営む中で、様々な体験を通して生きる力の基礎を育成するようにすることが重要である。 「育成」を勘違いすることなく、「育んでいく」というこの言葉を大切にしていきたいですね。園児の健やかな成長のため、環境を整え、子ども同志の関わり、保育者等との関わり、さらには地域社会との関わりをも含めて、様々な体験を通し、充実した生活が送れるように努力していく必要があります。常に子どもの姿を見て寄り添い取り組んでいくことが大切であると感じております。