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2023年 6月

88 (1)学校教育の質の向上に向けたICTの活用

2023/06/28

○ICTの活用により新学習指導要領を着実に実施し,学校教育の質の向上につなげるためには,カリキュラム・マネジメントを充実させつつ,各教科等において育成を目指す資質・能力等を把握した上で,特に「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けた授業改善に生かしていくことが重要である。また,従来はなかなか伸ばせなかった資質・能力の育成や,他の学校・地域や海外との交流など今までできなかった学習活動の実施,家庭など学校外での学びの充実などにもICTの活用は有効である。

○その際,1人1台の端末環境を生かし,端末を日常的に活用することで,ICTの活用が特別なことではなく「当たり前」のこととなるようにするとともに,ICTにより現実の社会で行われているような方法で児童生徒も学ぶなど,学校教育を現代化することが必要である。児童生徒自身がICTを「文房具」として自由な発想で活用できるよう環境を整え,授業をデザインすることが重要である。

○また,不登校,病気療養,障害,あるいは日本語指導を要するなどにより特別な支援が必要な児童生徒に対するきめ細かな支援,さらには個々の才能を伸ばすための高度な学びの機会の提供等に,ICTの持つ特性を最大限活用していくことが重要である。

個別最適な学びと協働的な学びを実現するためには,このようなICTの効果的活用と少人数によるきめ細かな指導体制の整備を両輪として進め,児童生徒一人一人に寄り添ったきめ細かな指導,学習活動・機会の充実を図る必要がある

 

ICTを文房具として、まさに時代はなくてはならないツールの一つになりました。さらに、ソフトも開発され、ChatGPTなど課題もあるようですが相当有益であることいわれています。使い方を間違えないように最大限で活用していくことはこれからの時代にはまさに文房具の一つであります。進化する環境、多様化する児童生徒や家庭環境にとって個別最適な学びと忘れてはならない協同的な学びの実現と児童生徒にとって双方向のやり取りがあっての個別最適な方法であることも忘れてはならないと思います。だからこそ一斉画一的な教え込むといった時代ではないということ、学びの主体は児童生徒であって、意欲を引き出す受け止めが必要で、教え込む、教えないといけないという時代遅れの考えをいち早く一掃することが大切であると思います。さらにはいろいろな課題を抱えている児童生徒に対しても寄り添い、学びを保障する基本的な考えを再認識すべきです。「学びたかったら学校に来なさい」でもないと思います。病気や家庭環境によって学ぶ機会を逸している子どももいるはずです。すべての子どもを対象にICTを活用して欲しいですね。

 

 

87 5.「令和の日本型学校教育」の構築に向けたICTの活用に関する基本的な考え方 3

2023/06/27

○その一方で,ICTを活用すること自体が目的化してしまわないよう,十分に留意することが必要である。直面する課題を解決し,あるべき学校教育を実現するためのツールとして,いわゆる「二項対立」の陥穽に陥ることのないよう,ICTをこれまでの実践と最適に組み合わせて有効に活用する,という姿勢で臨むべきである。

○同時に,ICTが我が国の学校教育に与える影響の全てを現時点で予測することはできない。児童生徒がICTを日常的に活用することにより,自らの学習を調整しながら学んでいくことができるようになるとともに,予想しなかったような形で児童生徒の可能性が引き出される可能性があることにも着目する必要がある。また,児童生徒の健康面への影響にも留意する必要がある。

○さらに,学校におけるICT環境の整備とその全面的な活用は,長年培われてきた学校の組織文化にも大きな影響を与え得るものである。例えば,紙という媒体の利点や必要性は失われない一方で,デジタルを利用する割合は増えていくであろうし,学校図書館における図書等の既存の学校資源の活用や充実を含む環境整備の在り方,校務の在り方や保護者や地域との連携の在り方,さらには教師に求められる資質・能力も変わっていくものと考えられる。その中で,Society5.0時代にふさわしい学校を実現していくことが求められる。

 

ICT化が目的とすると本末転倒。どう使いこなすか。災害時や感染症対応時、さらには病気や不登校児への支援もツールは使うが、履修主義・修得主義とどう組み合わせて支援するのか。誤解を招きかねませんが、一方的配信で履修したとされるのであれば学校の存在は必要なくICTだけで解決しますが、修得も一部結果を示すと評価されるのであれば学校さえ必要なくなるかもしれません。授業の様子を撮影して配信するだけでは双方向とはなりませんし、違う意味の個別対応であり、理解度をどう図るのか?テストだけで判断?フォローが必要ですよね。それだけでは学べないからこそ学校の存在、担任の存在、学友の存在が必要な気がします。ICTを活用して友達とのやり取り、学びを広め深める。自己の思考だけでは人社会では、困難になるのではないのか。そう感じてしまいます。

 

異次元の少子化対策2

2023/06/27

先週の土曜日、そして昨日の月曜日、朝8時ごろ「クマゼミ」の鳴き声が聞こえてきました。どうやら梅雨明けが近いのかもしれません。毎年梅雨明けの2週間くらい前にフライイングで鳴くセミがいるようです。梅雨明けが近いことは間違いないようです。園のプランターはすっかり夏の花に変わっています。散歩のあとに子ども達が水やりをしてくれました。

 

さて、国の示した方針書から。

○ こうした急速な少子化・人口減少に歯止めをかけなければ、我が国の経済・社会システムを維持することは難しく、世界第3位の経済大国という、我が国の立ち位置にも大きな影響を及ぼす。人口減少が続けば、労働生産性が上昇しても、国全体の経済規模の拡大は難しくなるからである。今後、インド、インドネシア、ブラジルといった国の経済発展が続き、これらの国に追い抜かれ続ければ、我が国は国際社会における存在感を失う恐れがある。

○ 若年人口が急激に減少する2030年代に入るまでが、こうした状況を反転させることができるかどうかの重要な分岐点であり、2030年までに少子化トレンドを反転できなければ、我が国は、こうした人口減少を食い止められなくなり、持続的な経済成長の達成も困難となる。2030年までがラストチャンスであり、我が国の持てる力を総動員し、少子化対策と経済成長実現に不退転の決意で取り組まなければならない。

○ 今回の少子化対策で特に重視しているのは、若者・子育て世代の所得を伸ばさない限り、少子化を反転させることはできないことを明確に打ち出した点にある。もとより、結婚、妊娠・出産、子育ては個人の自由な意思決定に基づくものであることは大前提である。その上で、若い世代の誰もが、結婚や、こどもを生み、育てたいとの希望がかなえられるよう、将来に明るい希望をもてる社会を作らない限り、少子化トレンドの反転は叶わない。

今やコロナ後の経済の回復が予想され、企業の採用も大きく向上しています。まずもって若者世代の賃金アップ、労働賃金のアップが大企業で取り組みはじめられつつありますが、大企業はわずか4.5%にしかないのです。中小零細企業で67%、公務員が6.7%、個人企業が13%とされています。多くが中小零細、個人事業主企業で働く人たちなのです。企業は利益があっても不況になると助けてくれるところはないわけで当然内部留保をします。経済が回らなくなってしまいます。これが30年も続いているので賃金も上がらない構図のようです。トレンドの反転に必要なことを取り組んでほしいですね。

86 5.「令和の日本型学校教育」の構築に向けたICTの活用に関する基本的な考え方 2

2023/06/26

○ICTが必要不可欠なツールであるということは,社会構造の変化に対応した教育の質の向上という文脈に位置付けられる。すなわち,子供たちの多様化が進む中で,個別最適な学びを実現する必要があること,情報化が加速度的に進むSociety5.0時代に向けて,情報活用能力など学習の基盤となる資質・能力を育む必要があること,少子高齢化,人口減少という我が国の人口構造の変化の中で,地理的要因や地域事情にかかわらず学校教育の質を保障すること,災害や感染症等の発生などの緊急時にも教育活動の継続を可能とすること,教師の長時間勤務を解消し学校の働き方改革を実現することなど,これら全ての課題に対し,ICTの活用は極めて大きな役割を果たし得るものである。

 

もっともですが、災害時やコロナのような感染症の場合に受け手側がどこまで対応できるかも検討しておく必要はないだろうか。導入時に家庭にWi-Fi機能がない家庭も多かった、災害時もつながるだけのインフラ整備が、果たしてどこまで地域を問わず整備できるかも課題です。進める上では国によるインフラ整備が根底にあるように思えます。さらに、一方的な配信が有効な場合と相方向でのやり取りの上の学習もあります。一方的配信であれば起点からどの地域どのような状況下においても同じ発信ができます。しかしそういったことは行われず学校単位での配信によって均一したものや取り組みではなかったようにも思えます。どうやり取りして課題を克服するのか、しかも個別に対応するかがすべて子どもの支援となるのではと単純に感じるところです。

 

 

異次元の少子化対策

2023/06/26

今日は途中雨も降りだしましたが、早い時間にはプール遊びを行いました。1歳児さんは甘酸っぱい「ヤマモモ」を食しています。

さて、6/1に明らかとなった「こども未来戦略方針」では、

~「日本のラストチャンス」2030年に向けて~

○ 少子化は、我が国が直面する、最大の危機である。

○ 2022年に生まれたこどもの数は79万9,728人となり、統計を開始した1899年以来、最低の数字となった。1949年に生まれたこどもの数は約270万人だったことを考えると、こどもの数はピークの3分の1以下にまで減少した。

○ しかも、最近、少子化のスピードが加速している。出生数が初めて100万人を割り込んだのは2016年だったが、2019年に90万人、2022年に80万人を割り込んだ。このトレンドが続けば、2060年近くには50万人を割り込んでしまうことが予想されている。

○ そして、少子化は、人口減少を加速化させている。2022年には78万人の自然減となった。今後も、100万人の大都市が毎年1つ消滅するようなスピードで人口減少が進む。現在、日本の総人口は1億2,500万人だが、このままでは、2050年代に1億人、2060年代に9千万人を割り込み、2070年に8,700万人程度になる。わずか50年で、我が国は人口の3分の1を失う恐れがある。

声高らかに「異次元の少子化対策」と打ち上げられ、こども家庭庁が発足し、子どもに関する施策の司令塔が出来上がりましたが、肝心な財源については先送りとなって国会は閉会してしました。

子育て世代の保護者から見ての少子化対策はいろいろとご意見もあるかと思います。まずもって人口減少社会は今始まったわけではありません。昭和40年代生まれの団塊ジュニア世代が社会に出るころに起こった「バブル経済崩壊」による就職氷河期、さらにはリーマンショックなど先の見通せない社会の中で、給与の上昇が30年間抑えられてきて経済は低迷、多くの会社の低迷もあり、非正規雇用の増大も影響し、家庭を持ち子どもを育てるといった状況になかった。さらにこれまでの国の政策は子育て審に代表されるように生まれている子どもの保護者に対する支援策におおきく傾いていたことも影響しています。若者の所得が増え安心して仕事につき、子育ての金のかからない社会、子どもの教育に経済格差が起こらない社会となって欲しいですね。

 

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