幼保小の協働による架け橋期の教育の充実 24 2024/10/31 ○ その際には、幼児期の遊びを通した学びが小学校の学習にどのようにつながっているかについて、幼保小の先生が子供の姿の事例を通して、具体的に対話をすることが重要になる。例えば、幼児期に友達と集めた木の実の合計の数を数えたり、同数に分け合ったりすることは数への興味や関心を高め、小学校の算数の学習にもつながっていくものである。このような具体的な事例を用いて、大事にしている子供の経験等の対話を通じて相互理解を深めていくことが非常に重要であり、幼児期の興味や関心に基づいた多様な体験が小学校以降の学習や生活の基盤となること、ひいては言語能力、情報活用能力、問題発見・解決能力等の持続可能な社会の創り手として必要な力の育成等につながっていくことについて共通理解を図ることが求められる。 「幼保小の先生が子供の姿の事例を通して、具体的に対話をすることが重要になる。」明記されていますが、対話なくとも子ども理解を示してくださればいいのですが、それは困難なことです。保育の立場からすると子ども一人一人の成長は乳児期からの連続であり、突然に何かを習得するものでもありません。さらには家庭の環境や育った環境、経験、体験の度合いで大きく違ってくるのです。そのことが成長においての速度も違ってくるのです。卒園の際にはそのような差が生じないよう個別に長い期間取り組んでいくこともあるのです。与えられて答えを出すだけの経験と人と関わりを多く持った生活では子どもの経験値も違ってくるのです。様々な経験や体験を通し、考えることや疑問に思うことに応えていく保育も必要です。子どもは個々に成長過程が違うのです。これが学校に行って型にはまらないと問題視されることにもつながっています。
食育推進施策の基本的枠組み 5 2024/10/31 2 若い世代の特徴 若い世代において、健康状態について良い(「とても良い」及び「まあ良い」)と考えている人の割合は、男性68.5%、女性73.3%でした(図表1-1)。 「平成30年国民健康・栄養調査」によると、30歳代男性の33.0%が肥満(BMI(*1)≧25kg/m2)(図表1-2)、20歳代女性の19.8%、30歳代女性の19.3%がやせ(BMI<18.5kg/m2)(図表1-3)であり、30歳代男性では肥満者の割合が30%前後(図表1-4)、20歳代女性ではやせの者の割合が20%前後で推移しています(図表1-5)。
幼保小の協働による架け橋期の教育の充実 23 2024/10/30 ②架け橋期のカリキュラムの作成及び評価の工夫によるPDCAサイクルの確立 (ア)幼保小の協働による架け橋期のカリキュラムの作成 ○ 幼保小が教育課程の構成原理等の違いを越えて相互理解を深めるためには、幼保小が協働し、共通の視点を持って教育課程や指導計画等を具体化できるよう、架け橋期のカリキュラムを作成することが重要である。また、その際は、3要領・指針において幼児期の資質・能力が具体的に現れる姿として定められている「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」等を手掛かりとして活用することが考えられる。 ○ 具体的には、3要領・指針の「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」等や小学校学習指導要領を参照しながら、地方自治体が定める教育に関する基本的な方針等や幼児教育施設・小学校の教育目標、子供の実態等を踏まえて、幼保小が協働して「期待する子供像」や「育みたい資質・能力」を明らかにするとともに、この「期待する子供像」や「育みたい資質・能力」を基にして、「園で展開される活動」や「小学校の生活科を中心とした各教科等の単元構成等」等を具体的に明確化していくことが考えられる。そして、このような取組を幼保小それぞれのカリキュラム・マネジメントと連動させていくことが大切である。 残念ながらこのことが示されていますが保育現場には届いていません。課題が多すぎます。どうやって小学校と協働するのか。手立ても示されていません。ましてやこういったことの必要性も学校現場には伝わっていないのではないでしょうか。熊本市のHPからスタートカリキュラムもあるようですが、実際の活用はありませんし、作成はどうやら公立小学校と公立幼稚園にて作成されたようで、利用者の大半を占める公立私立保育所と私立幼稚園の意見の反映はないようです。就労率全国平均以上に高く、九州ではトップの就労率を誇る熊本市においてそのことが反映されていないのではと感じます。延長保育の利用率が高く、小学生においても学童保育の利用者が非常に多い地域といった背景と学習の反映には大きな開きがないものか?少し疑問に思います。
食育推進施策の基本的枠組み 4 2024/10/30 第1部 食育推進施策をめぐる状況 【特集】若い世代を中心とした食育の推進 1 第3次食育推進基本計画における位置付け 若い世代(20歳代及び30歳代)は、食に関する知識や意識、実践等の面で他の世代より課題が多く、食に関する知識を深め、意識を高め、心身の健康を増進する健全な食生活を実践することができるように食育を推進する必要性が高いことから、第3次基本計画では、「若い世代を中心とした食育の推進」を特に取り組むべき重点課題の一つとして定めています。 我が国では少子高齢化が進み、平成12(2000)年生まれの人が65歳となる令和47(2065)年には、高齢化率(65歳以上人口が総人口に占める割合)が38.4%となり、平均寿命が男性84.95年、女性91.35年となると推計されています(*1)。したがって、若い世代は、「人生100年時代」に向けて、生活習慣病の予防や健康寿命(*2)の延伸のために、若い頃からの食生活が重要であることを自覚し、健全な食生活を習慣化する必要性が一層高い世代ともいえます。 また、未来の日本を支える子供たちを育てる世代でもあり、次世代に「食」の重要性を伝えつなぐ大切な役割を担っています。 本特集では、若い世代における食生活の現状を分析するとともに、若い世代を中心とした食育に関する様々な取組や、食料の生産から消費に至る食の循環(生産、流通、食事、廃棄・保存・再利用の過程)において、若い世代が中心となって積極的に取り組んでいる事例を紹介します。
食育推進施策の基本的枠組み 3 2024/10/29 3 食育に関する施策の推進体制 農林水産省は、基本計画の作成及び推進に関する事務を担っています(*1)。そして、食品安全委員会、消費者庁、文部科学省、厚生労働省等の関係各府省庁等との連携を図りながら、政府として一体的に食育の推進に取り組んでいます。 国、地方公共団体による取組とともに、地域においては、学校、保育所等、農林漁業者、食品関連事業者、ボランティア等の様々な立場の関係者の緊密な連携・協働の下、食育を国民運動として推進しています(図表3)。